第3回無理筋だった「選挙を盗まれた」 狂ったトランプの目算

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ワシントン=園田耕司
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 トランプ陣営や共和党が主なターゲットにしたのは、バイデンが競り勝った六つの激戦州(ペンシルベニア、ミシガン、ジョージア、アリゾナ、ウィスコンシン、ネバダ)だ。訴訟数は計62にのぼった。

 トランプ側の訴訟は、各州の選挙プロセスの「不正」を訴えることで、票の集計作業を停止させ、選挙結果の確定を阻止することに主眼が置かれていた。裁判が進むにつれ、大統領のトランプが訴える「不正選挙」の根拠は過激さを増した。「ペンシルベニアでは2千人の死者が投票した」「多くの票が秘密裏に廃棄された」と主張した。しかし、トランプ側はいずれも具体的な証拠を示すことができず、敗訴が相次いだ。

【連載】「トランプの反乱 再選への策謀」

昨年の米大統領選挙での敗北を認めず、「不正」を訴え続けるトランプ前大統領の再選への動きに迫る連載です。バイデン前副大統領が勝利を確実とした激戦州でトランプ陣営は前代未聞の訴訟を乱発します。連載3回目は、トランプ陣営の弁護団の一員として訴訟に関わった関係者が当時の思いや訴訟戦略について語ります。

     *

 3月下旬、トランプ陣営の弁護団の内情に詳しい関係者が匿名を条件に私の取材に応じた。弁護団チームの一員として実際に訴訟に関わっていた人物だ。

 当時、トランプ陣営の敗訴が続いていたことをどう見ていたのか。

トランプ陣営はなぜ司法闘争をしかけたのでしょうか?実はトランプ氏には、連邦最高裁に争いを持ち込み、形勢逆転を図るとの思惑がありました。記事後半では、弁護団から陰謀論が唱えられたことにも言及しています。

 関係者は「我々の主張の難し…

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    前田直人
    (朝日新聞コンテンツ戦略ディレクター)
    2021年7月4日10時48分 投稿
    【視点】

    なんらかの陰謀が働いて「不正選挙」がおこなわれたとする言説は、日本でもSNSで広まりやすいものの一つです。投開票作業にミスはありえるし、実際、ミスが起きて数え直しになることはあります。しかし、これらの作業は立場や主義主張が異なる多くの人が公

連載トランプの反乱(全13回)

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