NYで韓流にハマった記者が見た 動画コンテンツ争奪戦

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ニューヨーク=真海喬生
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 好きな時に好きな映画やドラマを見られる定額制サブスクリプション)の動画配信サービス。この分野で最近、業界再編や大型買収が相次いだ。「あのドラマを見たいから加入する」というように、生き残りのカギを握るのはコンテンツ。争奪戦は激しさを増している。(ニューヨーク=真海喬生)

しんかい・たかお 1984年生まれ。山口県出身。2010年に入社し、経済部、国際報道部などを経て4月からニューヨーク支局員。米国経済を担当。最近はYouTubeにもハマりつつある

 4月にニューヨークに赴任した。引っ越しを終えて、新しく契約したサービスが二つある。ケーブルテレビと動画配信サービス「ネットフリックス」だ。

 日本のテレビは無料だが、米国は国土が広いため電波状況が悪い地域も多く、有料のケーブルテレビに加入して多チャンネルを楽しむのが一般的だ。だがその値段に驚いた。月52・98ドル(約5800円)。しかもこれは2年間の割引後の価格で、割引が終われば29ドル(約3200円)値上がりする。月7ドルほどの「フランチャイズ・フィー」などよくわからない上乗せもある。「高すぎるだろ」と思いつつ、コロナの影響もあり在宅勤務することも多く、仕事上、ニュース専門チャンネルを見るのは必須。契約した。

 対してネットフリックスは、月8・99ドル(約990円)。毎月定額を払えばコンテンツは見放題だ。米国にいるのに韓国ドラマにハマり、とりあえず「愛の不時着」と「梨泰院クラス」は全話見た。1話を見終わり余韻に浸っていると、数秒で次の回が自動的に始まる。気づくと日付が変わっている。次はどれにしようかと思うが、いったん見始めると仕事に支障が出そうで躊躇(ちゅうちょ)する。値段と満足感で比較すれば、動画配信に軍配が上がる。

 ケーブルテレビが高すぎる、と感じるのは私だけではないらしい。米国では解約の動きが加速している。米ピュー・リサーチセンターの調査によると、米国でケーブルテレビや衛星放送を見る人の割合は、2015年の76%から21年は56%に減った。理由は「費用が高すぎるから」。ところが、これは2番目に多い理由。1番多いのは「欲しいコンテンツにオンラインでアクセスできるから」。動画配信サービスのことだ。次はどの韓国ドラマを見ようか迷う身からすると、大いにうなずける。

 英調査会社オムディアによると、10年に約1400万人だった世界の動画配信サービスの利用者数は、21年には13億人と10年余りで100倍近くに急増。単純計算で、世界の人口約79億人の16%が利用していることになる。今後も年7%のペースで増え続け、25年には17億人に達する見込みだ。20年は、コロナ禍での巣ごもり需要も利用者数を押し上げた。

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 こうした、動画配信を巡る競争の激化を実感するニュースが今春、立て続けに起きた。

 米通信大手AT&T傘下のワ…

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