「水どう」と重なる コンビの軌跡(笑ってる場合かヒゲ 水曜どうでしょう的思考)

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藤村忠寿(HTB「水曜どうでしょう」チーフディレクター)

 1995年の春、僕は東京支社の編成業務部から札幌本社制作部に異動となって、初めて番組制作に携わることとなりました。すでに30歳でしたからキャリアのスタートとしてはかなり遅い方です。当初は「モザイクな夜」という深夜番組のディレクターをやりながら、スポーツ中継など他の番組にも見習いとしてかり出されておりました。

 その中のひとつに、開設されたばかりの吉本興業札幌事務所が主催するオーディション番組がありました。笑いの殿堂・吉本興業が札幌に進出し、北海道からお笑いタレントを発掘する試みです。番組は月に一度。芸人を目指す若者が舞台でネタを披露して審査を受け、得点が高い者は翌月も舞台に立てる。

 出場者の中に明らかに異彩を放つ二人組がいました。彼らは、僕が制作部に異動してきたのと同じその年の春に札幌の高校を卒業し、芸人の世界に足を踏み入れようとしていた若者でした。多くの出場者が舞台でアガってしまってしどろもどろになるのを尻目に、彼らだけはベテラン漫才師のように堂々としていて、それは逆に笑えないほどの実力の高さでした。まだ10代だった彼らは圧倒的に漫才がうまかったのです。

 しかし残念ながらその番組は…

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