コロナ後投資も顕在化 近畿短観、4四半期連続で改善

加茂謙吾
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 日本銀行大阪支店が1日発表した近畿6府県の6月短観は、全産業の業況判断指数(DI)がマイナス5と前回3月の調査から4ポイント上昇した。宿泊や飲食など非製造業は依然として低い水準が続いているが、製造業が牽引(けんいん)する形で4四半期連続の改善となった。

 非製造業のDIはマイナス9で前回から5ポイント改善。輸出増の影響で、卸売や運輸・郵便などで受注が増えた。ただ、大企業非製造業のDIは全国ではプラス1だったが、近畿はマイナス6。コロナ禍前までインバウンド訪日外国人客)需要による恩恵が大きかった反動とみられるという。

 製造業は海外での半導体や設備投資の需要が高まり、化学や鉄鋼など幅広い業種で改善した。大企業製造業では8ポイント上昇してプラス11となり、2018年12月の調査以来、初めて2桁台の高水準になった。

 一方、9月の見通しは製造業でマイナス4と3ポイントの悪化、非製造業はマイナス7と2ポイントの改善を見込む。製造業は繊維や木材など原材料価格の値上がりで厳しい業種があり、非製造業ではワクチン接種などの効果が期待されているという。

 21年度の売上高は製造業、非製造業ともに前年度に比べて増収となる計画。設備投資計画も製造業で前年度比12・7%増、非製造業で同7・2%増といずれも今年の3月調査から大幅に改善した。同支店の山田哲也営業課長はこの日の会見で「省人化や電子商取引、万博など『コロナ後』を見据えた投資案件が増え、数字にも表れ始めた」と話した。加茂謙吾