朝のテレビを変えたコア視聴率 「バッシングしないで」

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野城千穂、弓長理佳、宮田裕介
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 この春、平日朝8時からの時間帯の民放テレビ番組が大きく変わった。TBSがニュースを中心とした情報番組からバラエティー番組にシフト。フジテレビは、長寿番組の幕を下ろした。背景には、購買意欲のある若年層、ファミリー層へのアプローチがある。

「ラヴィット!」、世帯視聴率下がること「覚悟」

 「いま休み時間じゃないですよ? 集中してください」「あの、MCの話聞いてます?」――。MCを務めるお笑いコンビ「麒麟(きりん)」の川島明さんが、クイズコーナーを大喜利大会に変えてしまうひな壇のお笑い芸人たちに次々につっこんでは、スタジオを沸かせる。

 TBSは今春、落語家立川志らくさんがMCを務めた情報番組「グッとラック!」の後継として、バラエティー番組「ラヴィット!」を始めた。ニュースなし、ワイドショーなしの「日本でいちばん明るい朝番組」がテーマで、プロが選ぶおすすめ商品などのランキングを軸にしている。

 ただ、世帯視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は2%台前半で低迷し、その数字をからかうネット記事も多く見られる。小林弘典チーフプロデューサーは「より多くの人に見てもらいたいのはもちろんですが、世帯視聴率が下がることは覚悟していた。そんなにバッシングしないでよ、という思い」と苦笑する。

 比較的高い年代でよく視聴されていた前番組に対し、新番組は視聴者のターゲットの中心を20~30歳程度若返らせ、30~40代の主婦層に据える「大改革」。50代以上の視聴者が離れてしまうことは想定していた。一方、ターゲットの視聴率は上昇傾向だという。

「めざまし8」、ニュース斬るより親しみやさ

 フジテレビは、小倉智昭さんがメインキャスターを務めた「とくダネ!」の22年の歴史に幕を下ろし、俳優の谷原章介さんをメインに起用した「めざまし8」を始めた。

 小倉さんは積極的に自身の意見を言い、コメンテーターとともに「ニュースを斬るスタイルだった」と、両番組でチーフプロデューサーを務める渡邊貴さん。一方で「めざまし8」は、ナレーションを「です・ます調」にしたり、谷原さんが識者に疑問を投げかけ、視聴者に問題提起をするようにしたりして親しみやすさを重視しているという。「朝にニュースを見たい需要は変わっていない。でも、時代に合った伝え方を考える必要はある」

 視聴者層は、30代以上の女性が増え、「情報番組になじみのない層にもアプローチできている」と話す。

朝の視聴者層は中高年 それでも若者狙う

 朝の視聴者層の中心は中高年…

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