新型コロナウイルスの感染再拡大が続く東京都で、飲食店での「酒類提供の禁止」が再び焦点となっている。緊急事態宣言が解除された先月21日以降は午後7時までの酒類提供が解禁され、繁華街での人出が増加。政府と都は危機感を強めており、専門家の意見も聞いたうえで判断する方針だ。
「酒類の提供が可能な午後7時までの繁華街の滞留人口だけでなく、感染リスクがより高い深夜帯の滞留人口も急増している」
1日に開かれた都のモニタリング会議。東京都医学総合研究所の西田淳志・社会健康医学研究センター長はそう危機感を示した。
人出の増加はデータからも明らかだ。NTTドコモの携帯電話の位置情報から滞在人口を推定する統計データをもとに、6月28~30日の午後5時から日付が変わるまでの都内の繁華街6カ所の人出を、緊急事態宣言が解除される前の同じ曜日にあたる同月14~16日と比較。6カ所すべてで増えており、JR新橋駅東側の「コリドー街」と呼ばれる飲食店街を含む銀座の周辺で、増加率19%と最も高かった。ついでJR上野駅近くが11%、JR池袋駅西口が10%増えた。渋谷のセンター街は7%増、歌舞伎町と六本木交差点はいずれも6%増だった。
感染の急所とされる飲食に関…
- 【視点】
新型コロナウイルスの感染拡大が問題となり、すでに1年以上が経過しました。命を守るために医療逼迫を避けねばならない、という掛け声の元、医療の外側で多くの人々の暮らしが一変し、特にお酒を提供する店舗は、「不要不急」の最たるものであるかのように動
- 【視点】
記事の最後にある「酒の提供中止についても協力を得られる限度を超えてしまっているのではないか。果たして実効性が上がるのか」という言葉と同じ心配をしています。お酒を提供する飲食店が多い繁華街の近くに住んでいるので、帰りに通りがかる街が放つ熱量の

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