バイデン氏 「約束実行した」 国際課税の大枠合意歓迎

吉田貴司、ワシントン=青山直篤
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 国際課税の新たなルールについて、130カ国・地域が国際的な法人税の最低税率を「15%以上」とすることなどで大枠合意したことを受け、バイデン米大統領は1日、声明を発表した。声明では、米政権が特に注力していた法人税の最低税率に重点を置き、「私は『中間層のための外交』を掲げて世界をリードする、と約束したが、まさにそれを実行に移した」と成果を強調した。「今秋の完全合意を楽しみにしている」とも述べた。

 イエレン米財務長官も「経済外交の歴史的な一日となった」と強調。「米労働者や企業が世界の中で競い、勝てるような国際課税や国内税制の仕組みを築く好機となる」とした。

 バイデン政権は、政府の役割が再評価されたコロナ禍も「追い風」として、1980年代のレーガン政権以降続いた自由化の流れに歯止めをかけ、財政出動や税制を通じた格差是正を図ろうとしている。米国内の増税に国民の理解を得やすくするためにも、最低税率の導入を働きかけていた。巨大ITを中心に米企業が狙い撃ちされる「デジタル課税」である程度譲歩しても、最低税率で合意にこぎつけたいとの思惑があった。

 協議を主導する経済協力開発機構(OECD)のマティアス・コールマン事務総長は「何年にもわたって難航した交渉の末にこぎつけた歴史的なパッケージにより、巨大多国籍企業がどこでもその利益に見合う納税を行うことになる」との談話を出した。協議に参加するすべての国・地域が最終合意に至れば、「我々すべての利益になる」とも指摘した。吉田貴司、ワシントン=青山直篤)