産後の孤独「抱え込まないで」 オンラインで新サービス

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村上英樹
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 孤独や不安にさいなまれがちな妊婦や産後ママをオンラインで支援する取り組みが、佐賀を拠点に7月から始まった。「zoom(ズーム)」を使って、助産師や管理栄養士らに直接相談したり、講座を受講できたりする。福利厚生として企業・団体にも利用を呼びかける全国でも珍しいサービスだ。「一人で抱え込まないで」。主催する社団法人はクラウドファンディング(CF)で資金を募る。

 企画したのは、佐賀市の社団法人「ヘルスサポーターズイノベーション(hsi)」。全国の妊娠中や産後のママたちが利用できる。

 「離乳食は甘い物だけにすると、お米をなかなか食べなくなるから、少しずつでも(お米を)混ぜてあげてね」。6月末、佐賀市の自宅で生後8カ月の長男を抱いた徳永梨菜さん(31)が、パソコン画面に映った助産師のアドバイスを受けていた。hsiが先行的に導入した「オンライン相談」の一幕だ。

 7月にスタートしたサービスは、こうした「オンライン相談」(1回20分)のほか、定額制で「オンラインサロン」「子育てお役立ち情報」など複数のサービスを何度でも利用できることが最大の特徴だ。

 「オンラインサロン」は、沐浴(もくよく)や抱っこの仕方など育児や離乳食に関する講座のほか、運動不足になりがちな産後ママのフィットネス、友達づくりを目的とした講座、育休から再就職を希望するママの復帰支援など約20のサロンがある。

 企画の趣旨に賛同した佐賀の助産師だけでなく、関東や四国、福岡など各地の助産師、保育士、管理栄養士、理学療法士、「先輩パパ」ら30人以上がアドバイザーとして登録した。

 「子育てお役立ち情報」は、佐賀大と西九州大、小児アレルギーの専門医と提携した座学講座で、小児アレルギーや産後の腰痛予防などの知見を動画やコラムで配信する。一連のサービスには広告が入らないのも特徴だ。

 利用希望者は専用のWEBサイト「CHILWEL」(https://chilwel.jp/別ウインドウで開きます)で会員登録し、オンラインで参加。サロンを受講中にチャットを使ってアドバイザーに質問したり悩みを相談したりできる。

 利用者として想定するのはママ個人だけでなく、企業や自治体などの団体だ。hsi代表理事の寺野幸子さん(44)によれば、企業・団体を対象とした妊婦や産後ママの支援サービスは全国的に珍しいという。

 「産後ママたちは孤独になりがち。育児や自身の体のケアについて情報のキャッチ力に差がある。一体的なサポートが必要で、産後ママを支援するサービスの利用が当たり前の社会になってほしい」。寺野さんはそう話し、企業・団体に積極的な利用を呼びかける。

 利用料金は、個人が月額2970円(オンライン相談は2回まで)。企業・団体は月額3万9600円(オンライン相談のみ別料金)で、所属するママが何人いても利用額は変わらない。

 佐賀県内のママは子どもの年齢に関わらず、オンラインサロンと「お役立ち情報」が無料。県の支援事業として「オンライン相談」も無料だ(妊娠中と産後1年までのママに限る)。

 サービスを充実させるため、hsiはCFで資金を募り、目標額200万円のうち1日時点で110万円が集まった。7月16日まで募集する。企業・団体が寄付をすれば、利用料金が割り引かれる。個人向けのサービスは8月から。

 CFはhttps://readyfor.jp/projects/chilwel別ウインドウで開きますから。問い合わせはhsi(095・260・2152)。(村上英樹)

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