「土砂のにおい忘れられない」 児童が小瓶に込めた思い

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福冨旅史
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 西日本豪雨で15人が犠牲になった広島県坂町小屋浦地区の小学校で、「五感」に訴える防災マップがつくられた。ボートで救助されたり、濁流の中に取り残されたりした経験がある坂町立小屋浦小学校の5年生13人が発案した。当時の記憶をたどり、目で見て、においをかいで、土砂災害の怖さを感じてもらう仕掛けを考え出した。

豪雨の恐怖、思い出せる地図を

 「大切な人を失いたくない。そんな願いを込めました」。6月下旬。小学校の近くの電器店に5年生4人の姿があった。8カ月かけて手作りした防災マップを地域の人に紹介して回る。店主の問芝(といしば)恭子さん(49)は「みんなの気持ちに心を打たれました」と、店頭に掲示すると約束した。

 縦50センチ、横1メートルほどの防災マップ。同地区で3年前、2年生のときに被災した5年生13人の手作りだ。 きっかけは昨春、国土地理院の職員や被災した地元の高齢者を講師に招いた防災学習の時間だった。町がつくったハザードマップを見ても、難しい漢字や小さな文字が多くて理解できず、避難のタイミングや場所が分からなかった。「子どもやお年寄りでも豪雨の恐怖を思い出せて、避難につながる地図をつくりたい」。児童からそんな声が上がり、製作が決まった。

小びんにヘドロ……「このにおいがしたら逃げて」

 3班に分かれ、マジックで地…

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