受け入れても、交流できず 対策に悩む五輪ホストタウン

有料会員記事新型コロナウイルス

高木潔、林義則 堀之内健史、矢島大輔
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 東京五輪のウガンダ選手団で日本入国後に新型コロナウイルス陽性者が2人確認され、事前合宿の受け入れを中止するホストタウンが出てきた。選手団の入国は本格化するが、更なる感染対策は重荷になる。目的だった交流はほぼできず、自治体の悩みは深まる。

 内閣官房によると、東京五輪パラで事前合宿や事後交流を検討していた全国545自治体のうち、2日現在、コロナ禍で179自治体で取りやめがあったという。

 千葉県旭市は6月29日、ザンビア選手団の受け入れ中止を発表した。入国後に陽性者や濃厚接触者が相次ぎ発覚した同じアフリカ大陸のウガンダの例を挙げ、「市内で受け入れるのは困難」と判断した。

 旭市から28日夜にザンビア側に伝えると、「悲しいことだが、予測不可能なウイルスから旭市民やザンビア選手団を守ろうとする決断に敬意を表する」と返事があったという。

 準備した千羽鶴や横断幕は大使館を通じて、選手団へ届ける予定だ。ザンビアでも感染が収束していないとし、選手団は直接、東京の選手村に入る方向で調整中だ。

 青森市も6月30日、タジキスタン選手団の事前合宿をとりやめたと公表した。同国から28日に連絡があり、外部との接触を避ける「バブル方式」では「練習環境の維持が難しくなる」と説明があったという。

 タジキスタンの柔道選手団が2019年夏、市内で強化合宿を実施。タジキスタンの若者が市内の大学生とビデオメッセージを交換するなど交流を重ねてきた。手渡す予定だった寄せ書きは選手村に届けることを検討中で、小野寺晃彦市長は「親日国で日本語を学ぶ若者も多い。残念だが友好国として交流、応援を続けたい」と話した。

 青森県内では、すでにイタリアのカヌーチームやカナダ車いすラグビーチームが合宿を中止。予定されていた県内すべての事前合宿の見送りが決まった。

 ウガンダ選手団の事前合宿地である大阪府泉佐野市も7月1日、7月中旬に新たに入国予定だったモンゴル選手団の合宿受け入れを中止すると発表した。モンゴル側から、選手らはマラソン会場のある札幌に直接向かうと連絡があったという。市は、両国のコロナ感染状況が影響したとみる。

 奈良県天理市は6月22日、エジプトの柔道選手団10人の受け入れ中止を発表した。柔道は接触を伴い、感染リスクが高いとされる。天理大柔道部との2週間の合同稽古を予定していたが、政府から6月に入り、天理大の学生について合宿の前後2週間ずつの隔離を求められ、断念した。

 並河健市長は「学業を本分とする学生をはじめ、関係者に過度のご負担をかける。キャンプの意義は失われざるを得ないと判断した」とのコメントを出した。(高木潔、林義則)

「どこに泊まるのか」「対策は大丈夫か」

 ウガンダ選手団では成田空港で陽性者が出たにもかかわらず、他の選手らは泉佐野市に入り、別の1人の陽性が確認された。同行した市職員らが濃厚接触者と認定された。陽性だった2人は2日までに選手団と同じホテルに入った。

 国は急きょ、空港で陽性者が出た場合、濃厚接触の疑いの人を別のバスに乗せるなどの対応を決めた。

 事前合宿を受け入れるホスト…

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