元グリーンベレーが号泣謝罪 ゴーン被告の逃亡助ける

主役なきゴーン法廷

新屋絵理
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 日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告(67)を2019年末に海外に逃亡させたとして、犯人隠避の罪に問われた米軍特殊部隊「グリーンベレー」元隊員マイケル・テイラー(60)と息子ピーター(28)の両被告の公判が2日、東京地裁であった。検察側は「類例のない大胆な犯行で職人的な熟達さが際立つ」として、犯行を主導したとされるマイケル被告に懲役2年10カ月、ピーター被告に懲役2年6カ月を求刑した。

 弁護側は執行猶予付き判決を求めて結審した。判決は7月19日。マイケル被告は最終意見陳述で、号泣しながら「地球に存在する人間で誰もこのように裁判官の前に立ちたい人はいない。反省している」と語った。

検察側「職人的な熟達さが際立つ犯行」

 検察側は論告で、元会長を音響機器用の箱に隠して関西空港から逃がした手口について「約半年前から綿密に準備し、保安検査態勢の裏をかいた」と指摘。「日本の刑事司法作用を著しく侵害した」と述べた。「予行演習のつもりだった」というマイケル被告の供述は「不合理だ」とも批判した。弁護側は「逃亡は元会長が計画した」と主張し、親子が引き渡される前の米国での身柄拘束の期間も考慮するよう求めた。(新屋絵理)

主役なきゴーン法廷

主役なきゴーン法廷

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