ソ連とナチス「同一視は違法」 ロシア、大戦の責任否定

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モスクワ=喜田尚
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 ロシアのプーチン大統領は1日、第2次世界大戦でのソ連の行為を、公にナチスドイツと同一視することを禁止する法改正案に署名した。大戦開始の経過をめぐって欧州や国内にあるソ連の責任論を封じ込めると同時に、ドイツに勝利したソ連の歴史を強調し愛国心の高揚を図る狙い。ドイツと密約を交わしたソ連によって侵攻されたポーランドやバルト3国の反発を買うのは避けられない。

 法改正は、ドイツが降伏した5月9日を戦勝記念日とする法律に条文を追加する形で行われる。第2次世界大戦時にソ連指導部やソ連軍が行った決定、行為をナチスドイツや欧州の枢軸国指導部のものと同一視することを禁止。「ナチスドイツの壊滅に果たしたソ連国民の決定的な役割」を否定する見解を表明することも禁じる。

 改正案は5月、下院と上院の議員らが提出したが、ノーボスチ通信は「プーチン氏の依頼で作成された」としており、同氏が事実上主導した。罰則は定められていないが、「コメルサント」紙によると議員らの間で違反者が公職に就けないようにする行政法改正の動きもあるという。

 第2次世界大戦は、ソ連軍によるベルリン攻撃でドイツ連合国に降伏して欧州では終結。プーチン氏は「ヨーロッパをファシズムから解放した」ソ連の歴史と、後継国としてのロシアの国際的地位を強調することで国内で政権への求心力を高めてきた。

 しかし1939年の開戦をめ…

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