安倍政権の対北朝鮮交渉、戦略あったのか 乏しい柔軟性

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聞き手・倉重奈苗
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 7年8カ月間にわたって政権を運営し続けた安倍政権とはどのようなものだったのか。そして、日本に残したものとは。内政、外交、それぞれの視点から識者たちが語る。

「未完の最長政権」第4部第7回 西野純也・慶応大教授

 にしの・じゅんや 1973年生まれ。東アジア国際政治、現代韓国朝鮮政治。慶応大法学部卒、韓国・延世大院博士課程修了(政治学博士)、米ハーバード・エンチン研究所、ウッドロー・ウィルソン・センター、ジョージ・ワシントン大シグール・センターで客員研究員を歴任。2016年から慶応大法学部教授・現代韓国研究センター長。

 ――安倍晋三首相は、北朝鮮による日本人拉致問題衆院選の争点にするなど、北朝鮮問題を政治家としての原動力にしてきました。

 国内世論向けに「強いリーダーシップ」を示す狙いだったのでしょうが、対北朝鮮交渉という観点では意味があったとは思えません。

 安倍さんは「拉致問題の解決…

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    箱田哲也
    (朝日新聞論説委員=朝鮮半島担当)
    2021年7月12日9時20分 投稿
    【視点】

     朝鮮半島を冷静に見つめるプロフェッショナルによる、非常に多くの示唆に富む安倍政権の対北朝鮮外交評。そのかけ声の大きさとは裏腹に、結果として何の成果も残せず終わった安倍政権の敗因の一つは、どうせ日本の国内政治に利用しようとしているだけだ、と

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    駒木明義
    (朝日新聞論説委員=ロシア、国際関係)
    2021年7月11日12時56分 投稿
    【視点】

    北朝鮮の友好国であるロシアに勤務しているときに、北朝鮮関係者と話をする機会が何度かありました。拉致被害者の再調査を約束した2014年5月のストックホルム合意後、彼らが知ろうとしていたことは2点あります。1.安倍首相には北朝鮮を訪問する気があ