破壊的な美に魅せられて 真夜中はドラァグクイーン

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 私の名前は、緒方江美です。昼の仕事は美術展等の進行を担うアートマネジャー。夜の0時からは名前が変わります。アフリーダ・オー・ブラートと言います。ドラァグクイーンです。

 ドラァグクイーン文化はNYで生まれました。ドレスを引きずる(drag)姿から名付けられ、派手な衣装とメイクで装い、曲にあわせて唇を動かす(リップシンク)ショーのスタイルを持ちます。国内外のクイーンはゲイ男性が多数を占めますが、1989年に始まった日本初のドラァグクイーンパーティー「ダイアモンズ・アー・フォーエバー」は、私のようなヘテロ(異性愛)クイーンも歴代出演しています。現在も毎月京都のクラブメトロで開催され、今年32周年を迎えます。

 大学時代に「ステージの上ではジェンダーレスになれるのか!」と衝撃を受け、デビューして早16年。性別や国籍、セクシュアリティを超え、社会的地位や権力が効力を持たないクラブで、破壊的な美しさを魅(み)せた者が「正しい」とされる世界はとても魅力的でした。例えば、丸いお腹(なか)や大きな顔は独自の美意識が貫かれていれば「デブ」ではなく「強烈、素晴らしい」と称賛され、ウィッグは三つ重ねて大きく、付け睫毛(まつげ)は5枚重ねて長く、大粒のラメを唇へと、一般の美の基準や価値を超えた規格外の美しさを教えられました。

 「VIVA LA VIDA…

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