中国、米上場の配車アプリを審査 「国家安全上の問題」

北京=西山明宏
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 中国でインターネットの規制を担当する国家インターネット情報弁公室は2日、配車アプリ最大手の滴滴出行(ディディチューシン)について、国家安全上の問題があるとして審査を始めたと発表した。審査中は新規の利用者の登録を停止するよう命じた。ネット通販最大手のアリババ集団への処分をきっかけにした、習近平(シーチンピン)政権によるIT企業への統制強化の一環とみられる。

 国家の安全を理由にした統制の方針を定める「国家安全法」や、ネット空間の規制を強める「サイバーセキュリティー法」に基づいた審査で、「データの安全に対するリスクを防止し、国家の安全を守り、公共の利益を保証するため」だと説明している。

 法令違反の有無など、審査の詳しい内容については明らかになっていない。滴滴は同日、「審査に積極的に協力する」との声明を出した。滴滴は6月30日に米ニューヨーク証券取引所に上場したばかりだった。

 中国の規制当局は今年4月、アリババに独占禁止法違反で巨額の罰金を科したほか、他の中国のプラットフォーマーにも審査を拡大。各社に政府の指導を全面的に受け入れるよう誓約書を書かせるなど、習政権は巨大化したIT企業への圧力を強めている。(北京=西山明宏)