「雨の降り方、西日本豪雨に近い」土石流、専門家の見方

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山野拓郎、竹野内崇宏
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 静岡県熱海市で3日午前10時半ごろ発生した大規模な土石流では、複数の家屋が流され、約20人が安否不明だ。なぜあの場所で起きたのか。専門家に聞いた。

 爆音を響かせながら、真っ黒な土砂が家屋を紙細工のようになぎ倒していく――。土石流災害に詳しい京都大防災研究所の竹林洋史准教授(砂防工学)は、ツイッターに投稿された静岡県熱海市土砂災害の映像を見て、「火山灰を含んだ黒っぽい土砂が、時速30キロ前後で流れたとみられる。粒が細かくて泥流に近かったようだ。(大きな石が少ない)泥流はふつうはそれほど破壊力を持っていないが、今回は住宅の2階に届くなど高さ4~5メートルに及ぶ大規模な流れになっていた」と解説した。

 地盤災害に詳しい東京電機大の安田進名誉教授(地盤工学)によると、土石流被害に見舞われた熱海市は、箱根山伊豆半島東部の火山群に囲まれており、火山灰や溶岩といった噴出物が堆積(たいせき)している。こうした斜面は崩れやすく、土石流も発生しやすいとされる。

 国土交通省などのハザードマップでも、付近は地滑りや土石流、急傾斜地の崩壊などのリスクが高い土砂災害警戒区域に指定されていた。安田さんによると、1923(大正12)年の関東大震災の際には、近くで大規模な土石流が発生したことがあるという。

 もともと土砂災害の危険性が高い場所に、海から吹き込んだ風によって断続的に雨雲が発達し、雨が降り続いた。現場に近い熱海市水口町に静岡県が設置した雨量計では、雨は1日から降り続いた。土石流が発生した3日午前10時半ごろまでの積算雨量は465ミリに上り、土石流がいつ起きてもおかしくない降雨量になっていた。

 ただ、2019年の台風19…

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