14人犠牲の千寿園に献花台、遺族ら悼む 九州豪雨1年

九州豪雨

棚橋咲月
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 熊本県南部を中心とした記録的豪雨から4日で1年になる。豪雨で入所者14人が犠牲になった熊本県球磨村の特別養護老人ホーム「千寿(せんじゅ)園」では3日、献花台が設けられた。遺族らは花を手向け、手を合わせた。

 園は1年前、職員らが入所者を2階に避難させている最中に濁流が押し寄せ、水没した。ドアには立ち入り禁止のテープが貼られ、窓は割れたまま。建物は公費解体が決まっている。

 園で亡くなった大岩ユウコさん(当時83)の遺族も訪れた。三男の広典さん(50)はあの日を忘れまいと毎月、この場所へ通う。「1年はあっという間だった。思うように日常が取り戻せないでいるが、明るかった母のためにも悲しむより前を向かなければ」と話した。この日は蒲島郁夫知事も献花に訪れた。

 園は今春、隣の人吉市に建てた仮設施設で入所者の受け入れを始めた。後藤竜一施設長(56)は「犠牲者に心からお悔やみ申し上げる。申し訳ない思いでいる」と話した。(棚橋咲月)