クラスター発生、ご当地演歌歌手の悔恨 再起のギョーザ
1年前、栃木県日光市のご当地演歌歌手「鬼怒川太朗」は、自身が経営する居酒屋で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)の発生を招いた。2カ月後に店は再開したが、夜のカラオケ営業は封印。今も悔恨の念が晴れない。支えてくれているのは、全国の歌仲間たちだ。
2日昼、記者は鬼怒川温泉街にある「ラーメン居酒屋 八海山」を訪ねた。カウンターの向こうでギョーザが焼き上がる。「おまたせ」。鬼怒川太朗こと狩野一男さん(74)が出してくれたギョーザは、パリッと焼き上がり、キャベツのさくさくとした食感、ニンニクの香ばしさが口の中に広がった。
この手作りの冷凍ギョーザが店の稼ぎ頭になっている。30個で2500円、送料無料。昨年秋に販売を始めた。これまでに約500ケースが売れた。各地のファンや常連客から注文が相次ぐ。「歌よりうまい」と評判だ。
電話口でギョーザの注文客から「また歌いに行くね」と言われると、うれしくもあり、申し訳ない気持ちにもなる。クラスターを出した店として実名報道されて以来、カラオケを楽しめる夜の営業を自粛しているからだ。「あれはね、俺が甘かったんだ」
「事の重大さ痛感」長文の手紙、百数十人に
昨年7月12日夜、店には県…
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