第6回「2島返還」しかない、鈴木宗男氏語る領土交渉の舞台裏

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聞き手・倉重奈苗、佐藤達弥
写真・図版
インタビューに答える鈴木宗男氏=恵原弘太郎撮影
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 7年8カ月間にわたって政権を運営し続けた安倍政権とはどのようなものだったのか。そして、日本に残したものとは。内政、外交、それぞれの視点から識者たちが語る。

「未完の最長政権」第4部第6回 鈴木宗男・参院議員

 すずき・むねお 1948年、北海道足寄町生まれ。日本維新の会所属の参院議員。新党大地代表。小渕内閣で内閣官房副長官を務めた。北方領土問題の解決に取り組んでいる。

――安倍政権はロシアとの北方領土交渉を進めるため、「4島返還」から事実上の「2島返還」に方針を転換しました。失敗だったのではないですか。

 その認識は間違いです。2015年12月28日、私は首相官邸に呼ばれ、安倍晋三首相と1時間、面会しました。安倍さんは「日ロ関係を動かしたい」と熱心に自分の思いを30分かけて話されました。

 具体的には、01年の森喜朗首相とプーチン大統領が出した「イルクーツク声明」をベースに交渉を進めたい、という考えでした。この声明は1956年の「日ソ共同宣言」を平和条約交渉の出発点に設定することを確認した法的文書です。森・プーチン首脳会談には私も同席しています。会談で日本は「歯舞、色丹の引き渡し」と「国後、択捉の帰属問題」に分けて話し合う「同時並行協議」を提案しました。

 プーチン氏はこの提案に合意…

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