さいとう・たかをさん、ゴルゴを語る 最終回は頭の中に

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聞き手・黒田健朗
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 さいとう・たかをさん(84)作の長寿劇画「ゴルゴ13」の単行本201巻が5日、発売された。「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」として2016年にギネス世界記録に認定された「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(秋本治さん作)の巻数を超えた。201巻を受けてさいとうさんが朝日新聞の書面インタビューに応じ、かつて冗舌だったというゴルゴのキャラクターの変化や以前は大変だったという資料集め、「頭の中にある」という最終回への思いなどについて語った。

 ――「ゴルゴ13」の201巻が発売されました。「世界一」への受け止めをお願いします。

 私は仕事として劇画創りと向かい合っております。読者が望む限り創り続けていくものだと思っており、いつの間にか201巻になったと思っております。ただただ読者の皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです。

 ――東西冷戦終結で「ゴルゴのネタがなくなるのでは」と言われたこともあったとのことですが、今年で連載開始から53年です。冷戦終結も関係なく、これほどの長寿作品となった理由を、どう分析されていますか。

 目まぐるしく変化する現代の国際情勢や日本社会の中でも、私自身が感じていることをそのまま正直にぶつけてきた作品が「ゴルゴ13」、それを読者の皆様が、冷戦が終わってもなお受け入れ続けてくれているのが続いている原因かと思っています。

 ――「ゴルゴ13」を描く上で意識していることを教えてください。

 時代時代の常識や善悪の解釈には左右されまいという気持ちで、私自身が感じていることを描き続けてきました。

 ――約半世紀の間でファン層の変化を感じられますか。そもそもゴルゴファンの「コア層」はどういった方だと思われていますか。

 「大人」でしょうか。連載開始当初は、いわゆる団塊の世代に向けて、大人が読めるものを作ろうとやってきました。その世代の方々が「ゴルゴ13」と一緒に歳(とし)を取って、今現在も読者層的にはその世代が多いのかなと思います。ただ最近では若い読者も増えてきていると聞きますし、年齢は問わず、大人な気持ちを持っている方が主たる読者と言ってもよいのではないでしょうか。

足元に「あり」がいたらゴルゴは……

 ――デューク東郷について、過去のインタビューで「完全に時代劇の剣豪や剣士」「無機質な人間を描いたつもりはない」と話されています。東郷の人物像は、どのように作り上げたのですか。

 依頼されたミッションは沈着…

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