やまゆり園に新園舎、安全対策施す 事件から5年

土屋香乃子
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 相模原市緑区の障害者施設「津久井やまゆり園」で利用者ら45人が殺傷された事件から5年を前に、新しい園舎が完成し、開所式が4日にあった。事件を機に神奈川県は施設の大部分の建て替えを決定。防犯カメラを増設し、居住棟の窓は防犯ガラスにするなど、安全対策を施した。

 開所式には利用者家族や地元住民など44人が出席。仮園舎から新園舎に戻る男性利用者は「豊かな自然と楽しいことに囲まれた生活を楽しみにしていました」とあいさつした。園を運営するかながわ共同会の山下康理事長は取材に「5年という節目だが遺族にとってはまだ当日のまま。(事件に)きちんと対峙(たいじ)していくことが風化させないことにつながる」と話した。

 園舎の敷地面積は約2万6千平方メートル。二つの居住棟が新築されたほか、管理棟などが改修された。防犯カメラは24時間態勢で監視。事件では窓ガラスが進入経路になったため、防犯ガラスに変えた。入居定員は160人から66人に減らし全て個室となった。定員を以前の4割ほどにすることで、利用者が自由に過ごしやすい環境を整えた。

 事件は2016年7月26日に発生。昨年3月に植松聖(さとし)死刑囚(31)の死刑が確定した。事件後、利用者の多くは横浜市内の仮園舎に移転した。新園舎は8月に入居が始まり、事件当時、園にいた利用者のうち44人が入居する。(土屋香乃子)