「札束でほっぺたたたく」 橋本大二郎元知事が見た国策

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伊沢健司
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 「札束で人のほっぺたをたたいているようなもの。政策としてあまりにも品がない」。元高知県知事橋本大二郎さん(74)が4日、北海道寿都町で講演し、14年前の経験を振り返った。

 ある国策をめぐり、財政難に苦しむ地方自治体に対して国のとった姿勢が、知事の目にはそう映った。「今もその体質はまったく変わっていない」とも指摘した。

 寿都町と、同じ後志(しりべし)地域の神恵内村では、「核のごみ」(原発から出る高レベル放射性廃棄物)の最終処分場の選定に向けた「文献調査」が、全国で初めて昨年11月から進む。

 橋本さんは、調査に反対する「子どもたちに核のゴミのない寿都を!町民の会」から、「調査撤回」をテーマに講演を打診された。しかし、調査推進の現職と、反対の町議が立候補を表明している町長選が10月にあるため、「選挙応援と受け取られかねない」と断った。そのうえで「狭い視点でこの問題を見てはいけない」として、「文献調査の意味を考える」と題してなら引き受けることにした。

 橋本さんが招かれた理由は、知事時代の2007年、高知県東洋町長が文献調査に応募した経験があるためだ。当時の町長の独断と、それに対する激しい反対運動の結果、のちに応募が撤回された。「そのとき、どう思ったかというと、手を挙げただけでお金を渡すのはおかしいということだった」

 20年に及ぶ処分場の選定プロセスで国は、2年間の文献調査で最大20億円、それに次ぐ4年間の概要調査で最大70億円の交付金を出すと決めている。

 東洋町が応募した当時はそれ…

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