DeNA小深田大地 ライバルがいたから切り替えられた

構成・井上翔太
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 コロナ禍で中止となった昨年の第102回全国高校野球選手権大会。涙をのんだ昨年の高校3年生世代から、現役選手たちへのエールを伝えます。

DeNA・小深田大地内野手(履正社出身)

 去年の5月20日、テレビのニュースで、最後の夏の甲子園大会中止を知りました。春の選抜が中止になり、部活動も停止に。当時は各自の家で練習していました。やれると信じていましたが、すごく残念だったことを覚えています。

 その後、無理やりにでも「プロ野球選手になる」という目標に切り替えられたのは、ライバルたちの存在が大きいです。思い浮かんだのは星稜(石川)の内山壮真選手(現ヤクルト)、明石商(兵庫)の来田涼斗選手(現オリックス)。「いつまでも引きずっているようじゃ、先を越される」と思いました。

 履正社には寮がなく、「自分で考える野球」がモットー。自分の持ち味はフルスイングですが、自粛期間中は、打席での対応力を意識していました。みんなが同じように自分で考えられたから、大阪独自大会で大阪桐蔭に前年秋のリベンジをでき、甲子園交流試合星稜戦でも、一人ひとりが力を発揮できたのだと思います。岡田先生(岡田龍生監督)からは「ただ勝つだけでは意味がない。圧倒的に勝たないと」と言われていました。

 1年の夏から試合に出させてもらって、感謝の気持ちしかありません。3年のときは役職がありませんでしたが、一番声を出して先頭に立つという自覚はありました。プロでも「1年目だからいいや」という考え方をするつもりはありません。なかなか難しいですが、周りから刺激をもらいながら、結果を求めています。

 高校球児の皆さんには、第103回大会のために動いた方々に感謝の気持ちを忘れず、全力プレーで恩返しをしてほしいです。甲子園に出られる人、出られない人はいますが、誰もが目指せる点は一緒。そして後輩たちに、いい形でバトンを受け継いでほしいです。(構成・井上翔太

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 こぶかた・だいち 2003年、兵庫県姫路市出身。大阪・履正社高2年夏、第101回全国高校野球選手権大会に「3番・三塁手」として出場し、優勝。翌年夏の甲子園交流試合にも出場した。20年秋のドラフト4位で横浜DeNAベイスターズ入団。右投げ左打ち。178センチ、88キロ。