美浜原発3号機がフル稼働 原発の長期利用は経済的か

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加茂謙吾
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 原発の長期利用に向けた動きが具体化してきた。東日本大震災後にできた新ルールで原発の運転期間は「原則40年」とされたが、運転開始から44年の関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)が6月に再稼働し、今月4日にはフル稼働状態に入った。九州電力も40年を超える原発の再稼働を検討中だ。長く動かすことで初期の投資を回収できる一方、安全対策などの追加費用もかさむ。長期利用は経済的なのか、専門家2人に聞いた。加茂謙吾

田中伸男・元国際エネルギー機関(IEA)事務局長「既設炉の利用、電力コスト引き下げに不可欠」

 ――原発には安全対策費などもかかりますが、運転開始から40年を超える原発をなぜ動かす必要があるのでしょうか。

 「東京電力福島第一原発事故後、原発の安全基準は非常に厳しくなった。新規制基準の下での新増設やリプレース(建て替え)はコストが上がり、投資判断は難しい。部品の交換や追加の安全対策で稼働が可能な既設炉は、電力のコストの引き下げには欠かせない。(20年を延長する)60年運転は非常に合理的な判断で、美浜3号機の再稼働はその大きな一歩になる」

 「『40年』という区切りは、(設備の価値が時間とともに目減りすることに伴う会計処理である)減価償却に要する期間として米国で生まれた期限だ。原発の使い方としては、40年で閉めるのはもったいない。できるだけ長く使うのが望ましい。何年まで安全に使えるかというのは、設備の状態や自然条件から個別に判断すべきだ」

 ――政府が2050年の温室…

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