「殴られ、食事抜き3日間」 米記者が語った国軍の拷問

有料会員記事ミャンマーはいま

笠原真、五十嵐誠
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 クーデターで権力を握ったミャンマー国軍が、拘束した市民に拷問を加えているとの証言が相次いでいる。国軍に3カ月以上拘束されたミャンマー出身の米国人ジャーナリスト、ネイサン・マウン氏(44)が朝日新聞のオンライン取材に、自らが受けた拷問の実態を語った。

目隠しされ、2時間おきに尋問

 マウンさんは学生だった1990年代に当時の軍事政権に反対する運動に加わった後、米国に渡り、2010年に米国籍を得た。11年にミャンマーが民政移管したのを機に最大都市ヤンゴンに戻り、オンラインの「カマユット・メディア」を設立。編集長として国内のニュースを報じていた。今年2月1日のクーデター以降は、デモや国軍による弾圧の現場を取材した。

 拘束されたのは3月9日。武装した兵士らがヤンゴンの事務所に突然押し入り、同僚のハンターニェインさん(39)とともに郊外の軍の施設に連行された。

 施設では拘束の理由は明かされないまま目隠しと手錠をされ、それぞれ別の部屋で尋問が始まった。以前取材した民主活動家ミンコーナイン氏の居場所などを繰り返し問い詰められた。「常に複数人に囲まれ、何を答えても頭や顔、体を殴られた」。外からは他の収容者が泣き叫ぶ声が聞こえていたという。

 この時期のヤンゴンは最高気温が30度を超える蒸し暑さだが、椅子に座らされたまま身動きがとれない状態が続いた。「水は最初の2日間、食事は3日間与えられず、2時間おきに尋問が続いたため睡眠も許されなかった」と語る。目隠しの隙間から差し込むわずかな光で、時間の経過を感じていた。

 拘束から4日後に暴力がやんだ。マウンさんは「私が米国籍だと知ったからだろう」と話す。8日後には尋問も終わった。係官に手錠と目隠しを初めて外され、「何か言いたいことはあるか」と問われたマウンさんは「私を人間として扱え。私には尊厳がある。トイレに行き、水を飲み、食事をし、眠る権利がある」と答えたという。

 3月23日、移送先のヤンゴ…

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