第17回顕微鏡の奥に浮かぶ迷宮 「ムーアの法則」変える新技術

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米ミネソタ州ブルーミントン=青山直篤
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断層探訪 米国の足元 第四部②

 冷戦終結後、世界はグローバル化をひた走り、企業はサプライチェーンの効率化を前提として経済成長を追求してきた。膨大な富が生まれる一方、格差の拡大や地域社会の弱体化は、民主主義を弱めた。新型コロナウイルスがもたらした危機は、時代の転機を告げている。ただ、一国に閉じこもる保護主義も答えにはならない。激動する市場と、統制色を強める国家とが織りなす「コロナ後」の世界。動揺するサプライチェーンの「断層」で針路を探る人々を訪ね、各5回構成で報告する。

 顕微鏡をのぞき込むと、迷宮の見取り図が、光に照らされて浮かび上がるようだった。

写真・図版
米スカイウォーター・テクノロジーの半導体製造工場の検査工程で、顕微鏡を通して見た半導体の電子回路=5月25日、米ミネソタ州ブルーミントン、青山直篤撮影

 ウイルスなどの大きさを測る「ナノメートル(100万分の1ミリメートル)」の世界に広がる半導体の電子回路。「美しいですね」。思わず言うと、「これを見てほしかったんだ」と、スカイウォーター・テクノロジー副社長ジョン・スパイサー(63)がつぶやいた。

 米ミネソタ州にあるスカイウォーターのファブ(半導体製造工場)を案内してくれたスパイサー。米半導体大手AMDやオン・セミコンダクターなどで働き、これまで世界六つのファブの運営を担った製造一筋のプロだ。

 少年時代、アイダホ州ポカテ…

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