外国人株主 議決権1%未満も報告義務づけへ 総務省

江口悟
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 放送事業者に対する外資規制の見直しについて、総務省は、すべての外国人株主の議決権比率を定期的に報告させ、その根拠となる資料の提出を義務づける方針を固めた。外資規制違反が相次いで発覚したことを受け、チェック体制を強化する。必要な政省令を改め、年内の実施をめざす。

 総務省が5日に開いた有識者会議「情報通信分野における外資規制の在り方に関する検討会」(座長・山本隆司東大大学院教授)で方針を明らかにした。

 放送法電波法は、放送事業者に対し、外国人株主の議決権比率を20%未満にすることを義務づけている。いまは、衛星放送事業者の場合、議決権比率が1%以上の外国人株主を審査の際に報告することになっているが、比率に関係なく報告させるように改める。報告された比率が正しいかどうかを調べるための資料も求めていなかったが、これも求めるように変える。

 総務省は今後、申請の際に提出を求める書類の様式や、議決権比率の計算過程を裏付ける根拠資料として何を求めるか、どの程度の頻度で定期報告を求めるかなどを詰めたうえで、制度改正の手続きを急ぐ。また、違反が発覚した場合の処分のあり方など、法改正が必要な見直し内容については、引き続き有識者会議で議論を重ねる。

 放送事業者への外資規制をめぐっては、総務省幹部への接待を繰り返していた放送関連会社「東北新社」とフジテレビなどを傘下に置く持ち株会社フジ・メディア・ホールディングス」で相次いで違反が発覚。東北新社の場合、1%未満の出資者の分を加えずに全体で20%未満だとして申請したが、総務省側も見落として認定を与えるなど、審査のあり方が問題になっていた。(江口悟)