菅首相で戦うしか…自民「選挙の顔」、代えられない事情

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野平悠一、楢崎貴司
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 秋までにある衆院選の「前哨戦」とされた東京都議選で、自民党は目標とした公明党と合わせて過半数の議席獲得に届かなかった。党内には、菅義偉首相では「選挙の顔」にならないとの懸念の声が高まっている。ただ、コロナ禍のなか、選挙前の混乱を避けようと表だった責任追及の動きは起きていない。

 「自公で過半数を実現できなかったことは謙虚に受け止めさせていただきたい」。都議選から一夜明けた5日、菅首相は首相官邸で記者団に淡々と語った。敗因についても「冷静に、しっかり分析して、次に備えたい」と述べるにとどめ、自らの責任には言及しなかった。

 自民にとって、自公で過半数は「超えないといけない絶対ライン」(都連幹部)だった。今回は2017年都議選で躍進した都民ファーストの会に前回ほどの勢いはなく、党の調査でも当初は50超の議席獲得との見方もあった。

 だが、ふたを開けてみれば自民は33議席だった。政権交代に向けて民主党が躍進した09年都議選で惨敗した38議席をも下回り、過去2番目の歴史的な低さだった。かろうじて第1党になったが、七つの1人区で勝ったのは二つだけだった。

 これに対し、党幹部からは「…

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    前田直人
    (朝日新聞コンテンツ戦略ディレクター)
    2021年7月5日21時2分 投稿
    【視点】

    首相の名を冠して「○○おろし」。すなわち、政権与党内の倒閣運動は最近、めっきりみられなくなりましたね。もともと、いまの衆院小選挙区・比例代表並立制を柱とする政治改革が1990年代に導入され、党執行部の権限がとても強くなったという大きな流れが