東京五輪、中国副首相出席で最終調整 ソチの時は習主席

北京=冨名腰隆
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 中国政府は、7月23日の東京五輪開会式に孫春蘭副首相を出席させる方向で最終調整に入った。来年冬に北京冬季五輪を控える中国は、日本との五輪協力を重視して最高指導部メンバーも含めて人選を検討してきた。だが日本の新型コロナウイルスの感染状況や日中関係が悪化に向かう情勢を踏まえて、副首相の出席にとどめた形だ。

 5日、中国共産党関係者が明らかにした。孫氏はスポーツ行政を担当する副首相で、党トップ25の政治局員を兼ねる。6月、東京五輪に参加する選手や健康管理チームの準備状況を視察し「感染対策が競技に与える影響を最小限に抑えるよう努力せよ」と指示した。

 近年、五輪開会式に出席する中国高官のクラスは一定していない。孫氏は2016年のリオ五輪に出席した劉延東副首相と同レベルだが、14年ソチ冬季五輪習近平(シーチンピン)国家主席、18年平昌冬季五輪の韓正筆頭副首相(党政治局常務委員)と比べれば見劣りする。

 日中関係が改善基調にあった17~19年、日中両政府は首脳会談の度に双方の五輪開催に支持を表明。だが、尖閣諸島の対立の激化や新型コロナで首脳往来が途絶えた影響もあり、五輪協力の動きは停滞していた。日本側には、19年に行われた天皇陛下即位の礼に参列した習氏側近の王岐山(ワンチーシャン)国家副主席の出席を期待する声もあったが、見送られた。(北京=冨名腰隆