麻生太郎が頼ったあの男 コロナ対策と出口戦略

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アナザーノート 林尚行経済部長代理

 新型コロナウイルス対策で歳出がふくらみ、政府は2020年度だけで総額175兆円超(一般会計)の予算を組んできました。かつてない規模の財政出動によって、度重なる緊急事態宣言下で傷んだ経済を下支えしようと必死です。

 史上空前の大盤振る舞いの後、財政のバランスをとっていく「出口戦略」はあるのか。

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 6月末、東京・霞が関財務省大臣室に麻生太郎副総理兼財務相を訪ねました。仕立ての良いスーツに身を包み、麻生さんは特徴のある語り口でこう言いました。

 「出口戦略は大事。まじめに考えないといけない。(基礎的財政収支の黒字化目標の)25年(度の達成)は無理にしても、1年の差で達成できると思うけど、今のままでいけば。まずそれから始めないと。安倍内閣で新規の国債発行を減らしたのに、このコロナのおかげで約90兆円(20年度の赤字国債発行額)。あほらしくてやってられんわと思っているが、コロナだからしょうがない。もう一度最初からやっていかなければいけない」

 実は、麻生さんに「出口」の認識を聞きたかったのにはワケがあります。13年前の取材の記憶があったからです。

リーマン後の経済対策、「天草会談」から始まった

 08年秋、リーマン・ショックが起きました。米大手証券会社の破綻(はたん)に端を発した世界的な金融不安と同時不況です。政府はこのときも補正予算を組むなどして、傷ついた日本経済にテコ入れしました。時の首相が、まさに麻生さんでした。その麻生さんが、政策づくりで頼りにした政治家がいたのです。自民党の政策部門ナンバー2だった故・園田博之政調会長代理。当時、私が「番記者」として担当していた党幹部でした。

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自民党政調会長代理だった園田博之氏=2009年7月7日、東京・永田町

 「乗ってくか?」…

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