辺野古サンゴ訴訟、沖縄県の敗訴確定 2人が反対意見

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阿部峻介 国吉美香、菊地直己
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 米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の移設が予定される名護市辺野古沖のサンゴをめぐり、移植申請を許可しない玉城デニー知事に農林水産相が出した是正指示は違法だとして、知事が指示の取り消しを求めた裁判の上告審で、最高裁第三小法廷(林道晴裁判長)は6日、知事の上告を棄却する判決を言い渡した。知事の敗訴とした福岡高裁那覇支部の判決が確定した。

 辺野古移設をめぐっては、2013年に仲井真弘多(ひろかず)知事(当時)が埋め立てを承認したが、翁長雄志・前知事(故人)時代に軟弱地盤の存在が明らかになり、承認が撤回された。防衛省は県に設計変更を申請し、撤回の効力をめぐる裁判が続く。

 第三小法廷は問題のサンゴは軟弱区域の外にあり、防衛省は工事を継続できると指摘。工事が進んでサンゴが死滅するのを防ぐためには移植が必要で、防衛省が19年に申請した移植許可に玉城知事が応じなかったのは「裁量権の逸脱・乱用にあたる」と判断した。そのうえで関係法令を所管する農水相が出した是正指示は適法と結論づけた。

 5人の裁判官のうち3人の多数意見で、宇賀克也(学者出身)、宮崎裕子(弁護士出身)の両裁判官は反対意見を書いた。宇賀裁判官は、軟弱区域の設計変更が拒否されれば工事全体の実現に支障が生じ、「サンゴ移植は無駄になる」と言及。変更申請の承認見通しを考慮する必要性を指摘し、移植許可の判断を保留した知事の対応を是認した。

 判決を受け、農水省は「農水相の主張が認められたものと認識している」、防衛省沖縄防衛局は「普天間飛行場の一日も早い全面返還を実現するため、辺野古移設に向けた工事を着実に進めていきたい」とコメントした。(阿部峻介)

玉城デニー知事「上告は棄却されたが…」

 最高裁判決を受け、沖縄県の…

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