ワクチン減、職域接種休止に「影響ない」 河野氏強調
河野太郎行政改革相は6日の記者会見で、米モデルナ製の新型コロナウイルスのワクチンの6月末までの供給量が、当初の計画よりも6割以上少ない1370万回分だったことを明らかにした。モデルナ製のワクチンを用いている職域接種は6月21日に本格的に始まったが、政府はその直後の25日に新規の受け付けを休止。再開を事実上断念した。だが、河野氏はワクチンの供給量の減少が、職域接種の休止に影響したとの見方を否定した。
記者会見での主なやりとりは次の通り。
――職域接種の未承認数は。
数字が日々変わる流動的なものだから、なかなか事務的に示すのは困難と思っている。
――東京都議選では自公が目標の過半数を確保できなかった。与党内にはワクチン接種に関する都民の不満が投票結果に表れたという見方がある。
直接、そういうご指摘をいただいたことはない。今後は接種の加速というよりはスピードをいかに維持をしていくか。若者世代の接種率を上げていくことが非常に重要になる。
――モデルナ製ワクチンの6月末までの供給量が、当初契約では4千万回分だったのが、実際には1370万回分になると示されたのはいつごろで、どのような説明があったのか。
かなり当初に4千万回分という数字を変更した。ちょっと正確には覚えていないが、ひょっとすると大型連休前ぐらいではないか。
――モデルナ製ワクチンの6月末までの実際の供給量が、今月6日まで公表されなかった理由は。
供給量については、それぞれのメーカーとの合意の上で発表することになっている。モデルナ製ワクチンに対する世界的な需要が非常に厳しい中で、日本政府として本当に必要な量を確保するということで、モデルナ社と協議のうえ決めた。
――「世界的な需要があり、4千万回分を6月末までに提供することが難しい」とモデルナ社側から申し入れがあったのか。
詳細については差し控えたい。モデルナ製ワクチンに対する需要が非常に強かったことが背景にある。
――モデルナ製ワクチンの供給量について、少なくとも当初の4千万回分から「減らしても大丈夫だ」と判断したということだが、それが職域接種の休止に影響したのではないか。
全くないと思う。
――では職域接種の休止につながった一番の要因はなにか。
職域接種はフロー(流れ)の問題だ。モデルナ製ワクチンの輸入総量の問題ではなく、1週間ごとに輸入できる量の上限が今、限界にきているということだ。
――6月末までに4千万回分供給される予定だったのが、1370万回分に減るのは、まさにそのフローのことではないか。
1週間に(飛行機で)何便分が入ってくるかは決まっている。特にフローに影響しているわけではない。

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