空振りはわずか… 千賀が復帰戦で見せた直球の出来

菅沼遼
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(6日、プロ野球=千葉ロッテマリーンズ11―3福岡ソフトバンクホークス)

 前日に東京オリンピック(五輪)日本代表への追加の招集が発表されたばかりで、三回途中10失点。

 プロ11年目で自己ワーストの出来だった。ソフトバンクの千賀滉大にとって、悪夢のような復帰登板となった。

 4月6日の日本ハム戦(札幌ドーム)で左足首の靱帯(じんたい)を痛め、3カ月ぶりの1軍マウンドだった。一回の初球は158キロを計測。工藤公康監督も「これならいけるぞと思った」という。

 だが、球に本来のキレがない。40球投じたストレートで奪えた空振りは二つだけ。三回、田村龍弘、藤原恭大、中村奨吾、レアードに直球を痛打された。変化球を中心に組み立てようにも制球が乱れ、8、9番打者に連続で押し出しの四球も与えた。

 ベンチも予想できないほどのエースの乱調に、交代の判断が遅れた。2年連続でリーグ最多を記録した奪三振は、この日はゼロ。復調の兆しを見せることなく、マウンドを降り、「悔しいし、情けない」。ベンチでうなだれた。

 4月にけがをした時、復帰には2、3カ月かかると診断され、夏の東京五輪には間に合わないと思われた。それでも6月に2、3軍での調整登板にこぎつけ、これまでの実績を考慮されて追加で代表に選ばれた。

 「(次回登板までの)1週間で修正できればいいが……」。試合後、工藤監督は心配を隠せなかった。東京五輪に向けても、不安ばかりが残った。(菅沼遼)

 藤原(ロ) 千賀から3長打。「打てなくて当然という気持ちで、思い切って初球から打ってやろう、という気持ちで打席に入りました」