徳島市の4億6千万円請求に前市長「全く理解できない」

伊藤稔
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 徳島市の新町西地区再開発計画の事業を白紙撤回した遠藤彰良・前市長に対し、市が損害賠償訴訟の和解金など約4億6千万円を請求したことを受け、遠藤氏が6日、記者会見を開き、「(事業の撤回は)市として正式な手続きを踏んだ。議会にも説明してきたことがなぜ個人の賠償につながるのか、全く理解できない」と述べ、請求に応じない考えを示した。

 遠藤氏は2016年の市長選で初当選し、公約通り再開発計画を白紙撤回した。地権者でつくる再開発組合は方針変更した市に損害賠償を求め提訴し、今年4月、高松高裁で和解が成立した。

 内藤佐和子市長は、「(遠藤氏が)市長として具体的な事業の変更案や補償の提案を行っていれば、市に対する不法行為の成否を争う訴訟が提起されることはなく、和解金を支払うことにもならなかった」などとして、遠藤氏に8月30日までに賠償金を支払うよう2日付で請求した。

 遠藤氏は会見で、「組合が市を訴えた行政訴訟では、計画をやめるのは市長の裁量権の範囲であることが認められている。さらに、決して私が独断で進めたわけではなく、市も一致して動いていた」と反論し、不法行為を否定した。

 市は期日までに賠償金が納付されない場合は法的手続きを取るとしているが、遠藤氏は「万々が一、市が勝っても、払う金は私にはない。多額の弁護士費用もかかる。税金を使って個人的ないやがらせをしていいのか」と市の姿勢を批判。今後弁護士らと対応を検討するという。(伊藤稔)