人工呼吸は禁じ手に ライフセーバー、悩ましい夏の海
恵藤公浩
夏の海水浴場に頼もしい人たちがいる。迷子には優しく接し、溺れた人を見つければ海に飛び込んで救助する。ライフセーバーだ。国内には登録者が3944人(2020年度)いる。
四方を海に囲まれた日本には海水浴場が約1200カ所ある。そのうちライフセーバーが配置されているのは例年200カ所ほど。日本ライフセービング協会では人材を育成し、さらに多くの海水浴場への配置を目指している。かつての登録者に「復帰」を呼びかけ、オンライン講習も導入。20年度は前年度より500人近く増えたという。
活動を広げたいとの思いは一人一人にもある。4年前、ライフセーバーのいない淡路島(兵庫県)に東京から移住したのは和田賢一さん(33)だ。
「誰もいないゼロから、イチ…