ロマンス詐欺なぜはまる 驚きのマメさと「つり橋効果」

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遠藤美波、小野大輔
写真・図版
NPO法人「M―STEP」が運営する「ストップ!国際ロマンス詐欺」のウェブサイト
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 SNSで外国人と連絡を取り合ううちに恋心を抱き、現金をだまし取られてしまう国際ロマンス詐欺。実際に会ってもいない人に、なぜ――。そう思いがちだが、警察や専門家へ取材を進めると、心をつかむ巧妙な手口が見えてきた。

「君のような女性が理想」

 典型的な被害はこうだ。

 フェイスブックツイッターに、中東在住の米兵をかたる男から友達申請が届く。

 メッセージをやりとりするうちに、軍服姿や現地の写真を送られ、「君のような女性が理想だよ」「愛している」「日本で一緒に暮らそう」など甘い言葉をかけられる。

 その後、日本へ荷物を送るから受け取って欲しい、と頼まれる。

 戦地で発見した金塊、退職金が入ったクレジットカードなど、荷物の名目は様々だ。

 そして運送会社を語る人物に運送料や税関の手数料の振り込みを依頼される。さらに様々な理由をつけて数百万~数千万円規模の送金をお願いされる――。

 国際ロマンス詐欺の被害に関する全国的な統計は存在しないが、兵庫県警国際捜査課によると、県内で国際ロマンス詐欺を初めて認知したのは2017年。

 その後、今年6月までに約100件の相談や情報提供が寄せられている。

 特に昨年ごろから相談は増え始め、50代女性が計1億1千万円をだまし取られる被害も発覚した。

     ◇

国際ロマンス詐欺には、被害者心理を巧みに操るマニュアルが存在すると言われています。どんなワナをしかけてくるのか。被害に遭わないために心がけるべきポイントは。記事の後半で詳しく解説します。

たたみかける「ハプニング」

 どうして、一度も会っていない相手に、だまされてしまうのか。

 「国際ロマンス詐欺被害者実態調査」の著書がある、作家でジャーナリストの新川てるえさんは言う。

 「巧みなマインドコントロールとトリックがあるんです」

 特徴の一つが、長期間にわたる「マメな対応」だ。

 SNSや出会い系アプリを通…

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