88歳も不登校児も学びたい 公立の夜間中学、開設続々

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浜田奈美
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 公立の夜間中学設置の動きが各地で加速している。「各都道府県と政令指定都市に1校ずつ」という国の方針を受け、未設置の地域でも準備が進む。夜間中学は、増え続ける在留外国人や不登校の問題など、複雑化する社会のセーフティーネットとしての役割が期待されている。

 夜間中学は戦後の混乱期に生まれ、一時は90校近くに増えた。ここ40年ほどは30校前後で推移してきた。一方、急増する不登校児の支援を目的とした「教育機会確保法」が2016年に成立すると、受け皿として公立夜間中学の設置が全都道府県などに求められた。

全国初の県立単独校 徳島に開校

 今春、高知県徳島県で県立の夜間中学が開校した。このうち徳島県立しらさぎ中学校(徳島市)は、既存の中学に併設する夜間学級ではなく、全国初の県立単独校だ。

 外国籍の13人を含む生徒37人が、習熟度で3段階に分かれる「チャレンジ」と、日本語の習得に重点を置く「ベーシック」の4クラスで学ぶ。授業は午後5時45分から4時間。88歳の高齢者や、美馬市から往復約4時間かけて通う外国籍の兄弟もいる。

 6月下旬。徳島市の会社員、峰祐紀さん(19)は、80代の高齢者や学び直しに通う元会社員などと英語を学んでいた。教諭の「I want、はいっ!」のかけ声に、「I want a girl friend!」と答え、全員が爆笑。40分の授業は終始、和やかだった。

 峰さんは中学2年までの3年…

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