安否不明者の氏名、DV被害者の情報精査して公表 静岡

玉木祥子、黒田壮吉
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 静岡県熱海市で起きた土石流で、安否が分かっていない人の氏名公表をめぐり、県は7日、DV(家庭内暴力)被害者に関わる情報の有無などを調べて公表したことを明らかにした。関連情報の精査などのため、公表までに時間を要したという。

 県によると、公表の除外対象になるのは、住民票の写しの交付を制限するといった「DV等支援措置」の対象になっている人や警察にDV相談があった人ら。難波喬司副知事はこの日の会見で「人命救助のためにやっている一方で、誤った情報で生命に危険がおよぶのは避けるため、チェックが重要だった」と語った。

 安否不明者を公表するまでの経緯も明らかになった。

 市は3日夕の段階で、問い合わせがあった情報をもとに、安否不明者は「約20人」と発表していた。ただ、正確な実態を把握するため、4日夕に住民基本台帳に基づいた安否確認に方針を転換。一時は「147人の安否が確認できていない」と発表した。

 県は5日朝、人命救助を迅速に進めるため、氏名の公表が必要と判断したという。内閣府にも個人情報などの法的問題について相談し、県と市は公表を決めた。

 難波氏は「こうした個人情報の公表の経験はなく、完全に手探りだった。県個人情報保護条例に基づき、内閣府から『積極的に公表すべきだ』と助言ももらったので公表した」などと語った。(玉木祥子、黒田壮吉)