宇治土産ギフト発売 将来の観光のきっかけに

小西良昭
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 製菓など34社でつくる「宇治観光土産品組合」(京都府宇治市)が29日まで、中元ギフトを通信販売している。コロナ禍をはね返そうと、昨夏発売して好評だった宇治茶菓子などの詰め合わせ「宇治土産集合ギフト」で、昨年の歳暮期に続く第3弾だ。

 宇治新茶、茶だんご、抹茶そば・菓子、わらび餅、しょうゆ、あめなど10品。箱の掛け紙は茶園に店主が集まる宇治らしいイラストだ。税込み3980円。

 9980円の豪華版もある。宇治茶は高級な玉露にグレードアップし、菓子など特選11品と平等院近くの宇治市営茶室「対鳳庵(たいほうあん)」チケット(12月20日まで有効)、宇治の日帰り温泉「源氏の湯」入浴券(10月末まで有効)がつく。市や京都府の補助金を得て、価格はいずれも3割引きだ。

 購入は「宇治土産集合ギフト」をネットで検索するか、電話(0774・21・0039)、ファクス(0774・24・8500)で。送料無料。

 昨年は中元と歳暮で計5274セットを販売した。岩井正和理事長は「コロナ後は京都や宇治を訪れてほしい。そのきっかけにしたい」とPRする。

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 宇治観光土産品組合の岩井正和理事長(51)は、あめ製造57年の岩井製菓を京都府宇治市で営む。世界遺産平等院清水寺京都市東山区)近くでスイーツや飲食の9店を経営。顧客の多くは内外の観光客だ。「悲鳴すら上げられない。長いトンネルに残された気分だ」と、観光業界への打撃を語る。

 1年前、「今年は回復しているはずと思っていた」。だが今、1カ月先さえ見えないと漏らす。大幅な減収は続き、京都も宇治も土産店は閑古鳥が鳴く。ワクチン接種が行き渡れば、観光は再興すると信じる。「それまで、倒れられない。土産・飲食店のないシャッター商店街を観光客に見せられない」

 コンピューターの営業マンをへて、26歳で家業を継いだ。コロナの感染が広がるまで25年続けて増収だったが、75%減になった昨年は母の日を前に、布マスクとのどあめセット「アメトマスク」を窮余の策で売り出した。一日1300件の注文があり、裁縫が得意な従業員が総出で対応し「昨年5月は(あめ屋よりも)マスク屋でした」。

 組合企業の自慢の菓子などの詰め合わせ「宇治土産集合ギフト」を中元用に開発。歳暮期も投入した。

 一方、東山区の八坂店で始めた食べ放題のスイーツバイキングは「あてが外れた」。コロナ禍で空きが出た京都駅ビル専門店街に今年2月、ひやしあめ専門店を出した。動画の公式チャンネルにも注力し、26歳社員を専任にした。サイダーあめの製造風景があたり、再生回数は延べ1400万回以上。百貨店の出張販売や本店集客につなげた。

 「鎖国ではなく、世界をリードする観光都市・京都に戻ってほしい」とコロナ後をみすえる。それまで、雇用・事業の維持へ策を探る。(小西良昭)