中小の賃金上昇率を0.4%に訂正 最賃の参考データ

山本恭介
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 厚生労働省は7日、今年の最低賃金の引き上げ幅の目安を決める議論の参考として1日公表した中小・零細企業の賃金上昇率が誤っていたと発表した。今年の全産業の集計値を0・3%から0・4%に訂正した。集計のもとになるデータを取り違えていたという。

 訂正は、7日あった中央最低賃金審議会の小委員会で伝えられた。賃金上昇率は厚労省が集計しているが、昨年集計方法を変更した際、一部の産業のデータを別の産業のものと混同。その結果、昨年と今年の全産業、産業別、地域別の数値など少なくとも100カ所以上を修正した。

 例えば、コロナ禍の影響が大きいとされる宿泊・飲食サービス業は、1日時点で前年が2・3%、今年は賃金の伸びがなかったとされていた。だが、今回の訂正で、前年が2・4%、今年が0・1%になった。前年の全産業の賃金上昇率は1・2%のままで変わらなかった。

 昨年の議論は、誤った数値を元に進んだことになる。だが厚労省によると、藤村博之委員長は「誠に遺憾」としつつも、参考データの一つであるため審議内容に影響はなかったという認識を示したという。(山本恭介)