個人株主、過去最多の延べ5981万人 株高で取引活発

稲垣千駿
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 東京証券取引所などが7日発表した上場会社(3823社)の株式分布状況調査によると、2020年度の個人株主は延べ5981万人と過去最多になった。前年度から308万人増で7年連続で伸びた。保有額でも「個人・その他」は125・5兆円と前年度より35・1兆円増加。初めて120兆円台に乗せた。株高の影響などで、個人の株取引が活発になった。

 株主数は各企業分を単純合算した値で、重複がある。たとえば、ある1人の個人が10銘柄を持っていれば、延べ10人となる。株高に加え、売却益や配当が非課税になる少額投資非課税制度(NISA)の浸透もあり、保有銘柄の増加や投資家の裾野拡大につながったようだ。

 保有額が全体に占める比率でみると、個人・その他は同0・3ポイント増の16・8%だった。外国人投資家などが同0・6ポイント増の30・2%で3年ぶりに30%を超えた。信託銀行は同0・8ポイント増の22・5%で、事業会社を抜いて過去最高を記録した。上場投資信託(ETF)の買い入れで、日銀が国内株の最大保有者になった影響もあるとみられる。

 一方、銀行・保険などの金融機関や事業会社は持ち合い解消などで比率の低下傾向が続いている。

 株高時価総額が膨らんだため、保有額は全体で200・2兆円増の計748・6兆円。すべての投資部門が前年度より増えた。

 東証の担当者は「株価が大暴落しなければ個人株主は離れず、今年度も伸びるのではないか」と話す。(稲垣千駿)