カンヌ開幕作レオス・カラックス、特別な日本の「ケン」

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カンヌ=佐藤美鈴
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 現地時間6日に開幕した第74回カンヌ国際映画祭フランスの奇才レオス・カラックス監督の「ANNETTE」(アネット、原題)がオープニングを飾った。9年ぶりとなる新作は、アダム・ドライバーとマリオン・コティヤールが出演するミュージカルだ。

 実はこの作品、フランスを中心とした国際共同製作で、日本も製作に携わっている。公式会見でカラックス監督に日本との共同製作について尋ねると「日本は特別。なぜなら日本はほぼ最初、2作目から私を支えてくれている」「ケンは私にとって特別な存在だ」という答えが返ってきた。

 今作をはじめ、長年カラックス作品に関わってきたユーロスペースの「ケン」こと堀越謙三代表(76)に話を聞いた。

こいつのためなら会社がなくなっても

 ――カラックス監督との関係は

 監督が24歳のときからずっと、プロデューサーや配給、作品を買うという形で作品に関わってきた。レオスは特別な存在。彼のおかげでずっと映画を続けてこられた。

 ――ベルリン映画祭で2作目の「汚れた血」(1986年)を観(み)たのがきっかけだと聞きました

 最初に観たとき、全身鳥肌がたって、言葉が出なくて。こいつのためなら会社がなくなっても……というくらいの気持ちでした。

 ――ユーロスペースが配給した「ポンヌフの恋人」(91年)は日本でも大ヒットしました

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