緊急安全確保や避難指示が発令 線状降水帯の大雨で

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 【鳥取】梅雨前線の活動が活発になり、線状降水帯と呼ばれる現象が起きた影響で、県内各地で7日未明から大雨が降った。鳥取地方気象台や県は「前線が停滞し、10日ごろにかけて大雨が続く恐れがある」として県民に注意を呼びかけている。

 気象台によると、7日午後4時20分までの12時間に倉吉市で312ミリ、大山町塩津で262・5ミリの雨が降った。この雨量は両地点の7月の1カ月降水量の平年値を超えている。鳥取市鹿野では午前8時すぎに1時間に52ミリ、江府町江尾でも午前7時前に51ミリという猛烈な雨も観測した。

 この大雨で清水川が越水したとして、鳥取市は午後1時26分に吉成南町1、2丁目の約700世帯、約1500人に対して警戒レベル5の「緊急安全確保」を出した。近所の男性(73)は「昔から何度もあふれ、以前は腰の高さまでつかることもあった。水門ができてましにはなったが……」と顔を曇らせていた。

 レベル4の「避難指示」は午後6時すぎまでに鳥取市と倉吉市、若桜、智頭、湯梨浜、琴浦、北栄、三朝、江府各町の計約5万2千世帯、約12万5千人に発令され、レベル3の「高齢者等避難」も鳥取市と岩美、智頭、八頭、三朝、大山各町で出された。

 また、湯梨浜町、南部町と倉吉市で住宅7棟(午後1時現在)が床下浸水した。湯梨浜町と北栄町で道路ののり面が崩落する被害もあった。県によると、けが人の情報はないという。このほか、鉄道各線で運転が取りやめになり、高速道路も一部区間で通行止めに。小中高校や大学などで休校や休講も相次いだ。県教育委員会のまとめでは、8日も鳥取市などにある県立・市町村立の計99校が臨時休校にする予定だという。

 県は気象台職員を交えて災害対策本部会議を開き、10日にかけて土砂災害の可能性があるとして警戒態勢を継続することを確認した。平井伸治知事は「梅雨前線がとどまることで、土の中の水分量が増えていくことに警戒をしなければならない。静岡県熱海市の土砂災害は他人事ではない」と訴えた。