「こんな記者もいます」 つないだのは国立競技場の猫

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伊木緑
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メディア空間考 伊木緑(社会部記者)

 「はじめまして。『国立競技場 猫』で検索したらこちらのアカウントにたどり着きました」――。

 1カ月ほど前、ツイッターにダイレクトメッセージが届いた。飼い主のいない猫対策のボランティアをしている東京都動物愛護員、根井まりさんからだった。

 きっかけは、その少し前に私がツイッターに投稿した2匹の黒猫の写真。東京五輪を控え、高いフェンスで覆われた国立競技場から顔をのぞかせていた姿を、朝のランニング中に見つけて、スマホで足元のわずかな隙間から撮ったものだった。

 すぐに電話をかけた。根井さんは写真の2匹を含む競技場周辺の野良猫たちをずっと見守ってきた人だ。8匹ほどが暮らしていること。近所のボランティアさんたちが毎日エサを与えていること。五輪の入場規制区域が広がれば、それもできなくなること。そうなる前に保護したいこと。根井さんはひととおり話した後で、こう付け加えた。「猫を気にかけてくれる記者さんがいるんだ、と驚いて」

 記者であることを名乗ってツイッターに投稿するようになって6年。続けているいちばんの理由はこれだな、と思った。

 「朝日新聞の記者」ってどん…

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