身体接触、密室空間、合宿 スポーツに特有の性暴力要因

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編集委員・中小路徹
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 スポーツの場での性暴力・ハラスメントは一般社会と同じく、表に出る被害は氷山の一角とみられている。先月24日、大津地裁で柔道の指導者が、小学生に対する強制わいせつの罪で実刑判決を受けた。スポーツ特有の背景と対策を改めて考えてみたい。

 懲役1年の実刑判決を受けたのは、滋賀県にある柔道教室の指導者の男(69)。昨年3月と今年2月、体育館の非常口扉の前などで、2人の小学生にキスをした。

 判決では、被害者の性的知識の不十分さや判断力の未熟さに乗じたことや、指導者という立場を利用したことを厳しく非難した。保護者も同じ施設内にいるにもかかわらず、被害者と2人だけになる時を狙うなど、手慣れていることから常習的とも指摘した。

 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチが昨年7月、日本で子どもがスポーツ活動中に受ける暴力・ハラスメントについての調査報告書を発表したが、調査の一環でスポーツ経験のある人を対象にしたアンケートに回答した25歳未満381人のうち、性暴力被害を受けたと回答したのは5人だった。

 報告書を監修した杉山翔一弁護士は、「性暴力は、明るみに出た件数以上の被害が存在するのは間違いない。調査でも5件しか申告がなかったことが問題の深刻さを表している」とみる。

 杉山弁護士は、指導者による…

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