宝塚のレジェンド粋に「さらばじゃ」 轟悠退団公演開幕

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 これぞ男役の粋な去り際。「さらばじゃ」。包容力と哀愁をかみしめるようなほろ苦さは、この人にしか出せない。

愛称「イシさん」 みんなに慕われて

 元雪組トップスターで専科の轟悠(とどろきゆう)の退団公演「婆娑羅(ばさら)の玄孫(やしゃご)」が、7月9日に始まった。入団37年目のレジェンドの集大成は、演出家の植田紳爾(しんじ)による渾身の書き下ろし。主人公の「細石蔵之介」の名は、轟の愛称「イシさん」にかけている。

 江戸文化華やかなりしころ、「石先生」と慕われる男がいた。子どもたちに剣術や論語を教え、弱きを助け強きをくじく。扇子と剣を操り、悪さをちょちょいとやっつける町のヒーローだ。

 心を寄せる町娘の「お鈴」は、入団17年目のベテラン音波(おとは)みのりが務める。最後の相手役という重責だが、轟と果敢に渡り合っていた。

 とにかくセリフが膨大だ。ス…

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