発達障害の社長がつくる凸凹組織 生きづらさを強みに

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 「凹」は補いあい、「凸」は思いっきり伸ばす。発達障害を抱え、劣等感に苦しんだ社長がつくったのは、「働く一人ひとりにあわせる会社」。できなくても大丈夫。多様な人たちの挑戦の舞台となっている会社を訪ねた。

 白を基調とした店内にお菓子が並ぶ。胸に若葉マークをつけた赤坂晴栄さん(44)が、試食の準備などで忙しそうに動き回る。

 6月下旬、犬山城(愛知県犬山市)近く。米粉のバウムクーヘンをつくる株式会社「ココトモファーム」(ココトモ)が、新店舗の開店を前に内覧会を開いた。

 精神的なストレスによる失声症の赤坂さんは時折、エプロンのポケットから小さな電子メモパッドを取り出し、スタッフや旧知の人たちと会話を交わす。赤坂さんにとってはデビュー戦。「楽しい」と書いてみせた一方、客から商品について聞かれてほかのスタッフに対応を任せてしまい、「あーもう、声が出たらなぁって思った」とも。次は自分からも働きかけたいという。

 ココトモは2019年、障害者福祉施設向けのシステムを開発するIT企業を母体に設立された。犬山市内の水田8・6ヘクタールで育てた米を使い、バウムクーヘンの製造から販売まで手がける。従業員約50人のうち、障害者手帳を持つ人や、発達障害などの特性を抱える人が1割ほどを占める。

 赤坂さんは、子どものころから不登校が続き、職歴もほとんどない。

 通院先でココトモの事業案内…

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