プルトニウム保有量46トンに 削減方針後、初めて増加

川村剛志
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 内閣府は9日、日本のプルトニウム保有量が2020年末時点で約46・1トンになったと原子力委員会に報告した。前年比で約0・6トン増えた。政府がプルトニウムの削減方針を示した18年7月以降、増加したのは初めて。海外保管分が約0・6トン増えた一方、国内の原発での消費が進まなかったことが影響したという。

 報告によると、英国の事業者が再処理していて未計上だった約0・6トンが新たに加わり、海外保管分が約37・2トンに。国内保管分は、プルトニウムを混ぜたMOX燃料を使うプルサーマル発電による消費がなく、前年末の約8・9トンから増減はなかった。保有量が増加したのは17年末以来、3年ぶり。

 政府は18年7月、保有量について、当時の水準(約47トン)を超えることなく、削減に取り組むとする方針を打ち出している。原子力委員会の上坂充委員長は「全体的なトレンドとしては減少だが、若干の増減は致し方ない面もある」との見解を示した。

 2011年の東京電力福島第一原発事故後、再稼働した国内の原発は10基にとどまる。昨年12月には大手電力でつくる電気事業連合会プルサーマル発電を行う原発について、従来の目標だった「16~18基」から「30年度までに少なくとも12基」と実質的に見直した。(川村剛志)