香港で民主派区議が一斉辞職 記者に明かした決断の理由

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香港=奥寺淳
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 香港の地方議会に当たる区議会議員(479議席)のうち、10日までの4日間で少なくとも150人以上が一斉に辞職を表明した。香港メディアが報じた。政府が「愛国的」と認めなければ議員資格を剝奪(はくだつ)する制度改変などで民主派を議会から実質的に排除しようとしており、すでに民意で選ばれた半数以上の民主派議員が「踏み絵」のような手法で議会を追われる異例の事態になっている。

 区議会は、事件の容疑者を中国に移送できる逃亡犯条例改正案に反対するデモが相次いだ2019年の11月にあった選挙で、民主派が全議席の8割以上にあたる388議席を獲得した。しかし昨年6月末に反体制的な動きを取り締まる香港国家安全維持法国安法)が施行。香港政府は区議会の制度改変に着手し、区議に政府への忠誠を宣誓させ「非愛国」とみなせば資格を剝奪できる条例改正案を今年5月に成立させた。

 政府は改正条例に沿って、7月中に区議へ宣誓を求めるとの方針を表明。これを受けて香港紙明報の集計では、10日までの4日間で少なくとも153人の区議が辞職を表明した。各区議会の主席や副主席も含まれる。辞職を表明した区議が160人を超えたとするメディアもある。

 6月末までに宣誓義務化に反対するなどの理由で、44人が辞職または議員資格を剝奪されており、辞職する民主派の区議は約200人に上っている。19年の区議選で当選した民主派議員の半数以上がすでに辞職を表明する異常事態となった。

 民主派でもあえて宣誓することで議会に残ろうとする区議もいる。しかし香港メディアによると民主派区議約230人は、かりに宣誓しても「条例の要求を満たしていない」として資格が剝奪されるとみられており、今後さらに辞職する議員が増える可能性がある。

 民主派が辞職せざるをえない…

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