福島・磐城がサヨナラ負け 昨夏の甲子園交流試合に出場

古庄暢
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(10日、高校野球福島大会 磐城4-5尚志)

 九回裏1死二塁、マウンド上の磐城の主将でエース、佐藤綾哉(りょうや)(3年)が投げた初球は、尚志の柳沼貫太(1年)に右翼へ運ばれ、サヨナラ安打となった。試合後、目を赤くし、うつむいた。

 昨夏、磐城は選抜大会の代わりに開かれた甲子園での交流試合で、国士舘(東京)に敗れた。今年のチームは、先輩の代が果たせなかった「甲子園での1勝」を目標に掲げて昨秋は県大会で8強、春は4強と夢に向かって進んできた。

 2点を追う四回、4番首藤瑛太(3年)の左翼への2点本塁打で同点に追いつくと、五回は2本の長打に敵失を絡めて一時は2点を勝ち越した。佐藤綾も同点後、四回から七回に三振7個を奪う好投を見せ、試合の流れを磐城に引き寄せた。

 「もう勝てる」。佐藤綾は気持ちの緩みがあったと振り返る。八回に尚志に2点本塁打で同点に追いつかれ、九回の磐城の攻撃も三者凡退に抑えられると、投球のリズムを崩した。

 試合後、「悔やんでも悔やみきれない。大学でも野球を続け、今度こそ後悔のないようにしたい」。肩を落とし、球場を後にした。(古庄暢)

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